|
沖縄の古典文学概説 【目次へ】クリック |
|
|
1、古謡 |
古謡とは、原始社会とその社会が均衡を破って古代社会へ移行していく中間的な社会と、この二つの社会において生成発展した詞章一般をさしている。言霊信仰に支えられた予祝の儀礼など祭りの場で歌われるものが多い。「古代英雄叙事詩」も古謡である。 |
沖縄本島の「オモロ」・宮古の「ニーリ」「あやご」・八重山の「ユンタ」「ジラバ」「アヨー」などの古謡がある。 |
|
|
2、物語歌謡 |
物語歌謡は、古謡のあとをうけて発展したもので、物語性のある歌謡の意である。三味線が伝来し、三味線音楽が成立した以後盛んになったといわれている。対象が神・英雄(古謡)から普通の人間(物語歌謡)にかわり、内容も叙事(古謡)から叙情(物語歌謡)へ移行する。 |
「収納奉行節」・「汀間当節」「まざかい節」・「やぐじゃあま節」などがある。 |
|
|
3、短詩型歌謡 |
短詩型歌謡には、琉歌がある。琉歌については、琉歌概説参照。 |
|
|
|
4、組踊 |
組踊は、1718年に、玉城朝薫によって創作された、沖縄方言による韻文の戯曲である。沖縄で発達してきた歌舞音曲を総合的に取り入れ、一つの物語を持つ戯曲として組み立てたものである。組踊は、国王の代替りごとに中国から新国王に冠を授けに来る冊封使歓待のためにつくられたといわれている。組踊の主題・思想は、忠孝・節義で、それは、儒教道徳にぬりつぶされていた当時の思想的背景を反映している。 |
「二童敵討」・「執心鐘入」・「銘苅子」・「女物狂」・「孝行の巻」(朝薫の五番)。「万歳敵討」・「義臣物語」・「大城崩」(田里朝直)。「花売りの縁」(高宮城親雲上)。「手水の縁」(平敷屋朝敏の異色の恋愛物) |
|
|
参考文献・引用 「沖縄の文学」沖縄県高等学校障害児学校教職員組合編 |
|
|
|
|
|
|
|