13 あちやからのあさて 里が番上り 田土こす雨の 降らなやすが
読み
アチャカラヌアサティ サトゥガバンヌブイ タンチャクスアミヌ フラナヤスガ
作者
恩納なべ
大意
いよいよしあさっては、愛しい人が番上りをする日である。どうかその日は田の泥が畦を越すほどの大雨が降って、出発の日が延びてほしい。
鑑賞
愛しい人との別れを延ばそうと願う、女のはげしい心情を素直に表現したもの。「田土越す」という語は農民の日常生活がにじみ出ている。狭野茅上娘子の歌、「君が行く道の長路を繰りたたね焼き滅ぼさむ天の火もがも」(『万葉集』巻十五)と、愛する人の出発を、自然の力によって引き止めようとする発想がよく似ている。
節名
恩納節
歌の分類・内容
恋の歌
琉歌碑
無し
ビデオ
無し
引用及び
参考文献
高校生のための古典副読本「沖縄の文学」沖縄県高等学校障害児学校教職員組合編

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