26 宵も暁も 馴れし面影の 立たぬ日やないさめ 塩屋の煙
読み
ユインアカツィチン ナリシウムカジヌ タタヌフィヤネサミ シユヤヌチムリ
作者
与那原親方良矩
大意
朝な夕な馴れ親しんだあの人の面影が立たない日とてないことだ、ちょうど塩屋の煙の立たない日がないのと同じように。
鑑賞
@組踊「花売の縁」に出てくる道行きの歌である。Aこの碑は,大宜味村塩屋の中央にある小高い丘・ハーミンジョウの頂上に建っている。ハーミンジョウは,かつて「主の棲む古沼の如く静かで,朝な夕な水面に緑の影を漂わせ,日の西の海に没せんとするとき,黄色の波を流せ・・・」と『大宜味村史』に記された名勝地塩屋湾を見下ろす絶好の位置にある。刻まれている歌は,組踊「花売りの縁」の一節で,主人公森川之子を,その妻乙樽と一子鶴松の二人が尋ねて首里からはるばる塩屋にいく時に歌われる道行きの歌である。・・・略・・・組踊「花売りの縁」は,高宮城親雲上の作といわれているが,創作年代は不明。内容は夫婦・親子の情愛を描く人情世話物で,一段から五段までの構成になっている。
節名
仲間節(塩屋節)
歌の分類・内容
恋の歌
琉歌碑
有り
ビデオ
有り
引用及び
参考文献
高校生のための古典副読本「沖縄の文学」沖縄県高等学校障害児学校教職員組合編A「沖縄文学碑めぐり」垣花武信・東江埜八十郎著

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