56 恩納松下に 禁止の牌のたちゆす 恋忍ぶまでの 禁止やないさめ
読み
ウンナマツィシタニ チジヌフェヌタチユス クイシヌブマディヌ チジヤネサミ
作者
恩納なべ
大意
恩納番所前の松の木の下に、何やら禁止の立て札が立っているというが、まさか男女の恋い忍ぶことまで禁ずるようなおふれではないでしょう。
鑑賞
何かと「・・・べからず」と権力を振りかざす役人に対する、せいいぱいのアイロニーと受けとれる。ナベの歌は、大胆率直に天地万物に呼びかける歌が多いので、万葉調とも言われる。「波の声も止まれ風の声も止まれ首里天がなし美御機拝ま」の歌のように、いわゆる「ごきげん伺い」風のもあれば、この歌のような反抗的な歌もある。
節名
恩納節
歌の分類・内容
反抗・皮肉の歌
琉歌碑
有り 
ビデオ
有り
引用及び
参考文献
@高校生のための古典副読本「沖縄の文学」沖縄県高等学校障害児学校教職員組合編・A沖縄文学碑めぐり」垣花武信・東江八十郎著那覇出版社

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