58 | 七よみとはたえん かせかけておきゆて 里があかいづ羽 御衣よすらね |
ナナユミトゥハタイン カシカキティウキユティ サトゥガアカイヅハニ ンシュユスラニ | |
読人知らず | |
二十読みかせをかけて、恋人のために蜻蛉の羽のようなきれいな御衣を作ってあげたい。 | |
琉歌の中で、もっとも美しい歌をあげよと言われれば、おそらく多くの人々がこの歌を思い起こすであろう。そしてそれは、万人の憧憬としてある女のこの上なくやさしい心への共感という形をとっている。歌の内容は、二十読みになる極上の織物で、美しく透き通った「とんぼの羽」のような着物を作って、恋しい人に差し上げるというのである。女の人が愛する人のために布を織って着物に仕立てて着せるのは、上代も変わることがなかったものと見えて、この気持ちを表した歌が万葉集にも見えている。 | |
七尺節 | |
恋の歌 | |
無し | |
無し | |
参考文献 |
「高校生のための 郷土の文学 古典編」 沖縄県教育委員会 |