長寿の島の岐路  沖縄タイムス参照
くも膜下出血で突然死・・・・
49歳 男性
 Cさんは深夜、自宅で倒れた。「心肺停止状態。瞳孔が開いている」と告げられて、乗り込んだ救急車で、奥さんは「強くて、いつも家族を守ってくれる人が死ぬわけがない」と何度も自分に言い聞かせ、夫の足をさすった。家族の祈りや医師の懸命な蘇生処置は及ばなかった。意識が戻らないまま、Cさんは病院で息を引き取った。倒れる1時間前まで、普段と変わらない様子で会話を交わし、普段と変わらない様子だった。あまりの突然のことで、現実のこととは思えなかった。「夫のほうが悔しくてたまらないと思う」と奥さんは語った。
 くも膜下出血は突然死の原因の上位を占め、疲れやストレスで引き起こされることも多い。Cさんは仕事と文化活動の2足のわらじで、忙しい毎日を送っていた。Cさんの友人は、「疲れた」とふと漏らしたCさんの言葉がまだ耳に残っていると話す。
くも膜下出血などの脳卒中や心筋梗塞など、急死の原因となる疾患が働き盛りに増加している。厚生労働省が発表した年齢別死亡率でも、沖縄県内のこの世代の脳卒中や心筋梗塞などは最悪に近い現状である。